家庭用包丁の用途

最近スーパー等で販売されている
商品は加工済みの物が増えてきました。

骨を全て取り除いた魚の切り身や
味付け済みで後は焼くだけのお肉、
茹で調理済みのカット野菜等
家で加工することは減ってきています。

肉を切ったり、野菜を切ったりする
くらいであれば「三徳包丁」だけで
充分です。鯛をさばいたり位なら
出刃包丁でなくても三徳包丁で
十分対応可能です。

素材

包丁の素材には大きく分けて
「ステンレス」「鋼」「セラミック」3つに分かれます。

ステンレス

一番の特徴は「錆びにくい」ことでしょう。
水回りで使うのが当たり前のものですので
しっかりと水分を切って管理しないとすぐに
錆びてしまうことが多い包丁ですが、
ステンレスは錆びる心配がありません。

ステンレスは昔は硬さが乏しく脆い材質でしたが
硬いステンレスを柔らかいステンレスで挟んだ
ステンレス三層鋼が登場してからは十分な
硬さも持ち合わせ切れ味が長続きするように
なりました。

テレビショッピング等で名前が出てくる
モリブデンバナジウム鋼も
ステンレスの1種で添加された元素の働きで、
粘り強さと摩耗に対する強さが向上しており
大変扱いやすい素材です。

包丁を研いだりしないという人は
ステンレス製の中でも少し高価な
素材を使った包丁を選びましょう。

鋼の特徴はなんといっても
その切れ味です。ステンレス製も
色々な素材を混ぜる事で切れ味も
良くなってきましたが、万全の状態の
切れ味は鋼がダントツですばらしいです。

また包丁を砥ぐ際にすぐに砥ぐ事が
できるため簡単に切れ味を戻すことができます。

その一方で切れ味が落ちるのが早く
頻繁に砥ぐ必要があります。

また非常にさびやすいため
ケースに入れる等手入れが必要です。

※たまにしか使わない場合※

和包丁等でたとえばカニや
魚をさばいたりといった限定的な
事にしか使用しない場合、
いざ使うという時に錆びていたりする事が
よくあります。

収納する際に表面に薄く油を塗り
新聞紙で巻いて保管しましょう。
新聞紙のインクに油分が含まれているので
サビ止め代わりになります。


セラミック

ステンレスや鋼とは違い
金属ではなく、陶器でできているため
金属では到底実現できない
圧倒的な硬さを誇ります。

摩耗に非常に強く数年単位で
切れ味が持続します。

また金属ではないため
錆びる事がない上、食器などと同じ扱いが
可能なため、漂白剤で除菌することもでき
非常に衛生的です。

あと、あたりまえですが
金属臭が付かないのも大きな
特徴です。たとえば果物を切る時でも
匂い移りを気にせずに使えます。

「いい事ばかりだ」
と思うかもしれませんが、
「陶器」なので割れます。

歯に沿わない力が加わったり
落としたりすると割れてしまいます。

特殊な材質のため
包丁を研ぐ場合がはダイヤモンドなどを使った専用の
研磨器具が必要になることと、刃が欠けた場合は
直すことができません。硬すぎる食材や衝撃には
要注意です。

おすすめ素材はどれ?

一般家庭で通常使用する場合は
包丁を研いだりすることはほとんどないと
思います。多少は研いだりするという人は
ステンレス、包丁の研ぎ方が分からなかったり
研いだりしたくない人は、セラミックが
おすすめです。

 

耐久性

柔らかい材質ほど切れ味がありますが、
耐久性がなくなります。材質を固くすれば
耐久性は高まりますが、切れ味は
鈍くなります。相反する関係にあるため
どちらを重視するか考えた上で、
購入する必要があります。

包丁を研いだりするのがめんどくさい
という人は切れ味の持続性重視で選ぶのが
おすすめでず。

おすすめ価格帯

最近ではいろいろなところで
包丁が販売されているのを見ることが
できます。100円均一でも販売されているほど
安く販売されているものもあります。

その一方で本格的な刃物屋さんに行くと
普通の三徳包丁でも1万円位の値段で販売されている
物もあります。

この違いは一体何なのかここで
説明させていただきます。

買ったときの切れ味は意外なことに
ほとんど変わりません。流石に高い包丁の方が
切れ味は優れていますが、価格ほどの差は
感じません。差が出てくるのはその後です。

安い包丁ほど切れ味は急速に落ちていきます。
高い包丁は切れ味の持続時間が長く、
使い続けることが可能です。

切れ味の持続時間の違いは
刃に使用している材質がどこまで
使われているかの違いによるものです。

安い包丁の場合ステンレス等の
刀身に利用されている材質がごく一部にしか
使われていないことが多く、刀身の材質部分が
なくなると一気に切れ味が落ちてきます。

一方で高い包丁は刀身に利用されている
材質が刃の内部までしっかりと使用されており
使用し続けても切れ味が落ちにくい
構造になっています。

価格帯は幅広く用意されていますので
予算内でできるだけ高いものを購入するのが
お勧めです。

まとめ

一口に包丁といっても、
素材、用途、価格とあなたの
目的に合わせた商品を選ぶ必要が
あります。

今回の内容は料理をしている人に
とっては当たり前と思う人も
いるかもしれません。

説明した内容で知らなかった事が
多かったという初心者の方には
セラミックの包丁をおすすめします。

切れ味が鋭く、耐久性に優れ
錆びない上に、数千円程度で購入できます。

砥ぐのに特殊な研磨が必要だったり
刃が欠けると元に戻すのが難しかったり
しますが、初心者があまり気にする部分では
ありません。

お金がないからといって
あまり安いものを選ばずに、特徴をしっかりと
理解し購入してください。

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