天ぷらとはどんな料理?
室町時代にポルトガルから南蛮料理として伝わったのが
始まりとされているのが天ぷらです。

世界的に見てもきれいな油で
調理するという調理方法はあまり見られず
天ぷら独特の調理法と言っていいでしょう。
素材の味を重視した調理法の為
油の状態がストレートに伝わります。
酸化の進んだ劣化した油だと
油の匂いが付いてしまう為、
できるだけ新しい油を使いましょう。
調理前の準備
準備をしっかりとする事で仕上がりの完成度を上げる事ができます。
ここではまず調理前の準備について
説明します。
天ぷら粉
小麦粉に卵を入れて作る事も可能ですが、最初は水と混ぜるだけの
市販の天ぷら粉を使いましょう。

天ぷらの調理のポイント一つに
できるだけ材料を冷やしておくという事が
あります。油との温度差がある方が
食材から水分がしっかりと抜ける為
カラっとおいしく仕上がります。
そこで、袋のままで構いませんので
天ぷら粉を冷蔵庫で冷やしておきましょう。
前日から冷やしておければ充分です。
水
水道水で構いません。水もペットボトルに入れて
冷蔵庫で冷やしておきましょう。
衣の基本のレシピ
天ぷら粉、食材の準備が整ったらいよいよ調理作業の開始です。
天ぷら粉
パッケージに記載されている分量を正確に計って作成しましょう。
市販の天ぷら粉の分量はだいたい
下記の割合のものが多いです
天ぷら粉 100g
水 160ml
繰り返しますが正確に計量してください。
そして作成に入りますが、ポイントが
3点あります。
水から先に入れる
大きめのボールを用意したら必ず水を先に入れましょう。
水を入れてから粉を入れる事で
ダマが出来にくくなります。
ダマが出来ないように
ビーターでしっかりと混ぜましょう。

油
大き目の鍋を用意し、鍋の6~7分目まで入れましょう。
油の温度変化がない程おいしく仕上がります。
油はあまりケチらないように
たっぷりと使いましょう。
フライパンで揚げる場合でも2.5cm程度は必要です。

温度が上がってきたら
温度の確認をしましょう。
天ぷら粉を落としてみて
半分より下に落ちた後
上に上ってくる状態であれば
準備OKです。
下粉
天ぷら粉の内容量が400gや700gと少し余る量で
販売されているのには理由があります。
それは海老等の海鮮類は
作成した天ぷら粉を付ける前に
粉(下粉)を付けてからあげる為
下粉用に余分に入っているのです。
しっかりと付けられる様に
広めのバットを用意して
下粉を広げておきましょう。
揚げる前に知っておきたい事
いよいよ揚げていきますが守ってほしい事が2点あります。
揚げる順番がある
それは野菜を先に揚げるという事です。天ぷらという調理方法は食材の中の
水分を油に放出する事で加熱しています。
水分が出れば出るほど油の品質は
下がります。
その為下粉の部分で説明した通り
水分の多い海鮮類は後回しにして
野菜から先に揚げていきましょう。
ちなみに同じ野菜でも水分量は
違います。ナスのような水分の多い
野菜は野菜の中では後に揚げるように
しましょう。
自然に油を切る
天ぷらを揚げた後に置くバットにキッチンペーパーを
敷いている人がいますが、
蒸れてサクサク感がなくなってしまいます。
揚げバットにキッチンペーパーを敷く場合は、
バットの網の下に敷きましょう。
揚げる
いよいよ調理していきます。火加減を調節し、油の温度を保つとカラッと揚がりますので
入れ過ぎには注意しましょう。
天ぷら粉を付ける
魚介類の場合はしっかりと下粉を打った後に衣をつけましょう。
衣はたっぷりと付けた後
ボールの端で余分な衣を
切るとカラッと仕上がります。
揚げる
入れ過ぎると一気に温度が下がり調理時間がかかり、仕上がりが
悪くなります。少しずつ丁寧に
入れていきましょう。
野菜類は途中で一度
裏表を入れ替えて両面を
揚げるようにしましょう。
具材から出ている泡が
大きく、少なくなってきたら
揚げ上がりの目安です。
バットに上げる
取り出す前に上下に振ってしっかりと油をきり、バットに広げましょう。
くっつかないように空間をあけ、
立てて並べるようにしましょう。

おすすめ食材
ここからはお勧め食材を紹介します。定番以外のものですが
一度お試しください。
・ゴーヤ
チャンプルーしかイメージのない
食材ですが、天ぷらにしてもなかなかです。
苦みが丁度良い感じでビールに合いそう。

・大葉
これも普段はあまりメインの食材には
なりにくい食材ですが、下粉を打ってから
揚げる事でしっかりと仕上がります。
裏面のみ天ぷら粉を付けるのがポイントです。
最後に一瞬表面を揚げる事で、葉脈が
しっかり出て見た目も良くなります。

・紅ショウガ
私の住んでいる大阪では定番の具材で
スーパーでも売ってます。好き嫌いのある
味ですが、一度試してみてください。

・鶏肉
大分では有名な一品です。
薄口醤油やお酒、生姜等で
下味をつけてから揚げましょう。
火が通りやすくなるように
薄めに切るのがポイントです。

まとめ
天ぷらという調理を正しく理解するとおいしい天ぷらを作る事ができます。
重要なポイントは下記の2点です。
・食材は良く冷やしておく
・水分の少ない食材から順に揚げていく。
手間がかかる為、家では作るのが
めんどくさいと感じる天ぷらですが
手順を理解すれば簡単に調理出来ます。
火傷には十分に注意して
是非試してみてください。